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「国による整備が必要な森林・山林」とは何か?

行政書士 ​西浦 邦子

行政書士 ​西浦 邦子

日本行政書士会連合会 兵庫県行政書士会阪神支部

この記事の執筆者:行政書士 ​西浦 邦子

一般民事に精通した法の知識と実務経験で、行政書士業務を行っております。建設業許認可申請全般のサポート業務について許可取得のご相談から作成までワンストップで対応させていただいております。LGBTQなどのマイノリティと周囲の方のサポートも行っております。

国庫帰属制度では、国が引き取った後に整備・管理の負担が大きい森林は不適格となります。 法務省が示す基準を整理すると、次の6類型に該当する森林が「国による整備が必要な森林」と判断されます。

① 急傾斜地の森林(最も多い不適格理由)

  • 斜度が 20%以上
  • 斜面が長い
  • 谷側に向かって落ち込む地形
  • 表土が薄く、崩れやすい
    → 倒木・土砂崩れの危険が高く、国が管理できない

② 倒木・枯損木が多い森林

  • 立木が傾いている
  • 枯れた木が多数
  • 風倒木が散乱している
    → 伐採・処理が必要となり、国の整備負担が大きい

③ 土砂災害の危険が高い森林

  • 地すべり地形
  • 砂防指定地
  • 急傾斜地崩壊危険区域
  • 谷地形で水が集中する場所
    → 災害対策が必要となるため不適格

④ 境界が不明確で整備が必要な森林

  • 境界杭がない
  • 公図と現地が一致しない
  • 隣地との境界が不明
    → 国が境界確定のために整備を要するため不可

⑤ 進入路が危険・不明な森林

  • 道が崩れている
  • 車両が入れない
  • 徒歩でも危険な山道
    → 国が安全に管理できない

⑥ 竹林化・藪化している森林

  • 竹が密集
  • 笹が覆って入れない
  • 下草が繁茂して危険
    → 国が整備しないと管理できない

国による整備が必要な森林とは、急傾斜・倒木・災害リスク・境界不明・侵入困難など、国が引き取ると管理負担が大きい森林を指します。

承認率の現実:山林は極めて厳しい

2026.4.30時点の法務局統計では、

  • 山林の申請 828件
  • 承認数    182件(約7%)

つまり、

山林の国庫帰属は非常に厳しい審査となっています。